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2010年10月17日

正しく知ろう 子どものアトピー性皮膚炎



子どものアトピー性皮膚炎



2010年9月に発刊されたばかりの本で、著者は今年3月に開院した東京小児総合医療センター(東京都府中市)の赤澤 晃先生です。赤澤先生は医療センターに赴任するまでは国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)で多くのアレルギー・アトピー性皮膚炎の子ども達を診療してきました。この本はアトピー性皮膚炎の治療に重要なスキンケア、薬物療法、環境改善に重点をおいて書かれています。第1部はイラストを中心に簡潔にまとめられ、育児や仕事など急がしい合間でも大切なポイントがすぐに拾いやすく、第2部は第1部の知識をさらに深めるために詳しくわかりやすくまとめられています。特にステロイドの説明について、ステロイドとは何か、正しい使い方とは、副作用について、どうして怖がられるのかなど、23ページにわたり、丁寧に説明されていました。巻末には、アトピー性皮膚炎の治療に参考となる資料やホームページの紹介、主要ステロイド外用薬一覧として、ランク別に名前とチューブの写真付で掲載されています。

アトピー性皮膚炎と食物アレルギーとの関係では治療の上では別モノと考え、赤ちゃんの場合には食物アレルギーが悪化原因のひとつになっていることも多いのですが、必要最低限の除去になることが重要だそうです。まずはアトピー性皮膚炎を治療して、皮膚を正常な状態に戻してから、食物負荷試験をして除去の判断をするとのことでした。

以前、講演会で成育医療研究センターの別の先生のお話を聴きましたが、同じような話をされていました。講演会では、アトピー性皮膚炎で皮膚が荒れている状態では、皮膚のバリアが弱まり、例えば、卵や麦などの抗原が付着した埃が、皮膚のバリアが弱まった部位に付着すると(例えば、赤ちゃんがハイハイしたときなど)、食物除去をしていても、皮膚経由でIgEが上昇する原因となる可能性や、新たなアレルゲン感作の可能性にもなりうるので、お肌の治療を最優先にすることが、食物アレルギーの正しい診断と治療の早道になるお話をされていました。特に乳児期の赤ちゃんではアトピー性皮膚炎に食物アレルギーの関与する割合が他の年代よりも高い傾向があり、IgE値に関しては、経口よりも経皮による影響が大きいことを説明されていたので、この本は環境整備、スキンケアから治療をまず考える方にはとても参考になる1冊だと思います。


正しく知ろう 子どものアトピー性皮膚炎

posted by chika♪ at 09:32| アトピー性皮膚炎